コラム① 運を呼ぶには自分が変わるのがいい

「自分が変われば世界が変わる」
「自分の常識が通る」とついつい考えがちになってしまいます。
建前上、そうじゃないと思っていても心のどこかでは自分の常識が正しいということが根底にあったりするのです。
そういう人は、意見が合わなかったり、ぶつかったり、違ったりした場合は、相手が意見を変えるべきだと考えます。
相手の意見が変わるのを待っていてはいつになるのかわかりません。だから悩んでいるとき、自分自身が今とは違う方向に変化するしかない。これが現実的な解決方法でしょう。しかし、それには大変な苦しみが伴うので、つい、その苦しみを避けようとする。つまり、
「相手がこうしてくれればうまくいくのに……」
「部下がこう動いてくれれば……」
こんな風に考えたりするのです。あなたの考えることを上司が正しく理解してくれて、部下はあなたの思うとおりに動いてくれて、ワケのわからないことを言い出す人間が周りにひとりもいなければ、世の中こんなに楽なことはなく、幸せな人生となるでしょう。
だからあなたは、酷なことを望む。他人が変わってくれることを。自分自身を変えるより、その方がずっと楽だからです。だから、どうしても「自分のやり方を変えてみる」という現実的な解決法を先延ばしにしてしまうのです。
でもよく考えてみてほしい。自分ができないことを他人に強要するのはやはり酷というものではないでしょうか?相手だって自分自身を変えることはなかなか難しいのです。
悩みにおちいったとき、行くべき方向がわからないとき、自力で変化することがどんなに難しいことか。だからあなたにそれほど急ぐこともない。じっくり悩んで、ゆっくり変わればいい。
ただ、あなたにも、他人が変化するのを期待したり、それを強要するのはやめてほしい。人にはそれぞれペースがあるし、ゆっくり悩まなければ変われない人もいれば、すぐに判断できる人もいます。レストランでのメニューを選ぶスピードだってそれぞれです。オーダーを取りに来て追い込まれてようやくメニューが決まるということだってあります。本当に行き詰らなければ、いざとならなければ変われない人がいるのです。他人もあなたと同じように悩むそういう人間なのだということを忘れてはならないのです。
ではどうしたら良いか。まず自分から変わることです。相手に何かを求めたり強要しても、なかなか自分の期待する解答や行動は返ってきません。自分が変わればおのずと相手も変わってくるのです。
今では洋菓子をネット販売1位の社長がいます。でもかつては店舗販売で、長い間鳴かず飛ばずの経営状態。とにかく、新商品のアイデアは上がってこない、新しい販売方法の提案がなされない。だから自分から変わったのです。「自分が変われば世界が変わる」という大きな方針を加えたのです。大げさかもしれませんが、やはり、自分が変われば、周囲に対する見方や考え方も変わってくるのです。ネットに店舗を構えました。周りも積極的にネット通販用の商品の開発も始めたのです。
自分が変わる、それがつまり、自分を取り巻く世界の変化にも繋がるのです。