電動自転車を前橋市が貸与 脱・車依存へ実証実験  *海老名市政も参考に

前橋市は来年4月、電動アシスト自転車100台を貸し出し、利用状況の収集を始める。車依存からの脱却を図るための実証実験で、自転車の使用頻度や走行ルート、移動距離などのデータを集めて分析。結果を活用して公共交通の利便性向上を図るほか、複数人で共有できる自転車「シェアサイクル」導入も検討する。

実証実験の開始を前に、市は11月、前橋商工会議所と太陽誘電、ブリヂストンサイクルなどと連携協定を締結。貸与する自転車は太陽誘電がブリヂストンサイクルから購入し、位置を捕捉する全地球測位システム(GPS)を装着した。商議所を通じ、買い物や通院で使いそうな主婦や高齢者、事業者らにモニターとなってもらい、無償で8月末まで貸し出す。
分析する際には、GPSで得られるデータに加え、モニターにもSNSで発信してもらい、使い心地なども材料にする。この結果をバス路線の再編や自転車専用レーンの設置、シェアサイクルの導入といった交通政策に生かす。
市は、車のない人でも公共交通機関などでスムーズに移動できるよう、スマートフォンのアプリを使った「MaaS(マース)」と呼ばれるサービスも検討。環境に優しい自転車も、移動手段の柱に育てていく考えだ。(読売新聞)